Gitは、プログラミングを学び始めると必ず名前を聞くのに、「結局何をするものなのか」が分かりにくい代表格です。この記事では、Gitとは何か・なぜ必要か・基本的な使い方を、前提知識ゼロから解説します。
そして読むだけでは身につかないのがGitです。この記事に出てくるコマンドは、すべてブラウザ上の安全な環境でそのまま試せます。各セクションの「実際に打ってみる」リンクから、インストール不要で練習してください。
Gitとは
Git(ギット)とは、ファイルの変更履歴を記録・管理するバージョン管理システムです。
「いつ・誰が・どこを・どう変えたか」をすべて記録し、必要ならいつでも過去の状態に戻せます。ゲームのセーブポイントを、好きなだけ、好きな場所に作れるようなものです。
世界中のソフトウェア開発で標準として使われており、個人開発でもチーム開発でも、コードを書く現場でGitを使わないところはほぼありません。
なぜバージョン管理が必要なのか
Gitなしでファイルを管理すると、こうなります。
report_final.docx
report_final_v2.docx
report_final_v2_修正.docx
report_final_v2_修正_最新.docx
どれが本当の最新か分からない。どこを変えたのか分からない。戻りたいけど、どのファイルに戻ればいいのか分からない。
Gitはこの問題を根本から解決します。ファイルは常に1つのまま、変更の歴史だけが裏側に積み重なっていきます。「昨日の状態に戻す」「先週との違いを見る」が、いつでもできます。
最近はもうひとつ大きな理由が増えました。AIにコードを書いてもらう場合、Gitはほぼ必須です。 AIが生成したコードで上書きを繰り返すと、「さっきまで動いていたのに」という状況に必ず出会います。Gitでセーブポイントを作りながら進めれば、いつでも動いていた時点に戻れます。
👉 なぜバージョン管理が必要かを、ブラウザで体験しながら学ぶ
GitとGitHubの違い
混同されがちですが、この2つは別物です。
- Git: 自分のPCの中で動く、バージョン管理の道具
- GitHub: Gitで管理した内容をインターネット上に置ける、保管・共有サービス
Gitが「セーブ機能」で、GitHubが「セーブデータのクラウド保存先」というイメージです。GitHubに置くことで、PCが壊れてもコードが残り、ほかの人と共同作業もできるようになります。
Gitの基本的な使い方
Gitの日常は、実はたった数コマンドの繰り返しです。流れで見てみましょう。
1. リポジトリを作る: git init
git init
プロジェクトのフォルダで git init を実行すると、そのフォルダがGitの管理下(リポジトリ)になります。最初に1回だけ実行します。
2. 状態を確認する: git status
git status
「どのファイルが変更されたか」「何がコミット対象になっているか」を表示します。迷ったらまず git status。Gitでいちばん打つことになるコマンドです。
3. セーブポイントを作る: git add と git commit
git add index.html
git commit -m "トップページを作成"
Gitのセーブは2段階です。まず git add で「このファイルを記録に含める」と選び、git commit で実際に記録します。-m に続けて、何をしたかのメッセージを書きます。
この2段階の仕組み(ステージング)はGit理解の最初の山場ですが、分かってしまえば「記録したい変更だけを選んで記録できる」強力な仕組みです。ファイルは3つのエリアを移動していきます。
👉 add と commit の流れを練習する 👉 3つのエリアの仕組みを図解で理解する
4. 履歴を見る: git log
git log --oneline
これまでのコミット(セーブポイント)の一覧を表示します。--oneline を付けると1行ずつコンパクトに見られます。
5. GitHubにアップロードする: git push
git push origin main
ローカルのコミットをGitHub(リモートリポジトリ)に送ります。これでコードがクラウドに保管され、他の人とも共有できます。
間違えても取り消せる
Gitの本当の安心感は「やり直せる」ことにあります。
- 編集を間違えた → コミット時点まで戻せる
- add を間違えた → ステージングから外せる
- コミットを間違えた → コミット自体を取り消せる
「Gitは怖い」という印象は、たいてい取り消し方を知らないことから来ています。逆に言えば、取り消し方さえ知っていれば、Gitはどれだけ実験しても壊れない安全網になります。
学習の進め方
Gitは概念の理解と手の記憶の両方が必要なスキルです。おすすめの進め方はシンプルで、小さなプロジェクトを1つ、Gitで管理しながら作ってみること。この記事の5コマンドを回すだけで、日常操作の8割はカバーできます。
とはいえ、自分のPCでいきなり試すのは少し怖い。そこでWebTerm Learnでは、ブラウザ上の安全なGit環境で、ポートフォリオサイトを作りながらGitをゼロから学べるコースを無料で提供しています。
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まずは最初のレッスンで、git init から打ってみてください。読むのと打つのとでは、理解の深さがまるで違います。