モードを憎み続けた人が、コピペを広めた

ナンバープレートは NOMODES。主張を車で持ち歩いていた
ナンバープレートは NOMODES。主張を車で持ち歩いていた

i で打ち始めて、Esc で戻る。Vimを使う人が一日に何百回も往復する、あの切り替えです。 実はこれ、コンピュータの歴史のなかでもっとも嫌われてきた仕組みでもあります。

Larry Tesler というエンジニアがいました。Xerox PARC でモードの無い操作を追い求め、その考えのもとでカット・コピー・ペーストという名前を付け、広めた一人です。いま誰もが毎日使っている、あれです。 彼は「モードは人を間違えさせる」と言い続け、車のナンバープレートを NOMODES にしていました。個人サイトの名前も同じ。 Vimは、その彼がいちばん嫌ったものを中心に据えたエディタです。

モードは間違いを生む。彼は正しい。それでもVimが手放さないのは、その代償に見合う速さがあるからです。